『運慶に遇う』 

2004年、大佛師運慶の八大童子立像が一挙に出陳された「空海と高野山」展。後藤俊太郎先代会長は、会報41号に「運慶に遇う」と題し、思いを寄稿しています。表紙には後藤尚子会長デッサンによる制多伽童子が載り、その力強さは未だに記憶に新しいことと思います。

10年を経た今、再び「高野山の名宝」展(サントリー美術館にて12月7日まで)にて、八大童子立像が勢ぞろい致します。『さすが国宝、これぞ運慶と我れと我が胸にストンと納得のいった瞬間』が体感できる貴重な機会です。

思えば鎌倉の佛師らはみな、その祖先を運慶だと代々言い伝えて来た。それは後藤も三橋も例外ではない。歴史の事実はどうであれ、私は私の身体の中に、大佛師運慶と同じ造形者の血液が脈打っているのだと信じている。( 後藤俊太郎)


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